泥んこ遊びをして育つ原種デュロック
出産頭数が少ない上に、上質な脂があだとなり、一般流通しない 原種デュロック。素晴らしい霜降りの肉質、優しく甘みがある脂と赤身。 黒豚(バークシャー)の強いうまみとは違う、赤身と脂の交雑した バランスが魅力
何故、原種デュロックは 一般流通しないのか?
田口農場と大門商店のコラボレーションで
実現した限定特別企画 !
8か月間、泥んこ遊びをしながら丈夫に育った、
安全で安心な豚肉
デュロックは様々な銘柄豚には、ほぼ確実にその血統が入る、霜降り体質の原種豚です。
サシの入った良い肉が取れますが、品質のバラツキが多く、場合によっては、非常に歩留りの悪い脂の厚い豚肉になってしまいます。また、ランドレースや大ヨークシャーに比べ繁殖能力が著しく劣るので、経済ベースに乗らないので、一般的な養豚業者では扱うことはありません。
田沢湖にほど近い田口農場では、交配用のデュロックの種豚を作っている繁殖農家から、雌や種豚にならなかった雄を引き受けて、飼育しています。月に30頭程度と、養豚としては幻と言って良いほど少ない数ですが、その味の良さから、細々と飼育しています。
田口農場の原種デュロックを一般市場に出荷すれば、脂が厚く体型良くないので等級(格付け)を落とされてしまいます。
日本の豚の格付け制度は、脂の厚さや体型など歩留りの良い経済性重視で、決して旨いは判断基準ではないことが理由です。
仮に、日本の市場にイベリコ豚を出せば、相当低い等級になるでしょう。つまり、味よりも、見た目重視の一般市場には原種デュロックはむいていません。
『こんなに良質な豚肉が消えてしまうのは
もったいない・・・』 大門社長談
実際、田口農場のデュロックは通常の豚よりも2ヶ月間も長く飼育し、抗生物質などの薬物も一切使わない、こだわりの安全安心な良質な肉ですが、格付けが足を引っ張り、市場では安く評価され、飼育はとん挫しそうでした。それを偶然に聞きつけた、秋田市のこだわり肉屋の大門商店の社長が、その素晴らしい肉が消えるのを惜しみ、商品化に乗り出したのが、今回の原種デュロックです。
温室育ちで薬に頼った 養豚ではなく、 豚の持ち前の抵抗力を 生かす田口農場
私が田口農場を訪ねた時もそうでしたが、デュロック達は泥だらけになって走りまわって、遊んでいました。
つまり、豚本来の抵抗力を高め、抗生物質などの薬物に頼らないのが、田口農場のデュロックです。
餌と水にこだわる
有用微生物の力を利用して、生物に役立つ有功菌を活性化させて増やし、害になる要素を抑える活性誘導水を使っています。また、発酵菌の活動を高め、腐敗菌を抑えた、良質で貯蔵の効く自家製発酵飼料が美味しさの源です。
手間隙をかけて作ったその発酵飼料は、ほのかに甘酸っぱい香がして、豚にとっても優しい餌です。主な原料はパン屑、菓子屑、おから、みりん粕、ビールかすなどです。
とんかつも一押しです!
デュロックの骨付きすね肉 焼いても美味
通常、薬剤は一切使わない
抗生物質などの薬剤は一切使いません。稀に肺炎にかかると風邪薬を使用するだけです。一般的には、子豚の頃から病気に罹らないように、抗生物質や様々な予防注射をするようですが、田口農場では違います。
自然に近い状態にして、豚にストレスを感じさせない環境作りをしています。
デュロックたちはいつも泥んこ遊びをしています。土に触れることで、自然な免疫力を高めます。人間でもそうですが、過度な清潔は持って生まれた抵抗力を落とします。
大規模農家の殆どは、豚舎が非常に衛生的で様々な病原菌をシャットアウトするような構造になっています。そうした施設により、伝染病にかかり難くなったのは確かです。ところが、菌を寄せ付けない環境に慣れると、持って生まれた抵抗力はどんどん落ちてきます。それを補うために、薬を使う悪循環になりかねません。
田口農場の原種デュロックは現在進行形
月に30頭ほどしか出荷されない田口農場の原種デュロックは、一頭一頭を厳しく品質チェックし、さらに美味しくする努力が続いています。
この流れで、一頭一頭がきちんと管理されています。
大門商店の大門社長は屠蓄場で必ず枝肉を見て、体型と色、脂肪の付き方をチェックします。枝肉を工場に運び、3〜4日間寝かせます。その後、肩割りをした段階で、ロースの形・色、サシの具合とバラの脂肪交差割合をチェックし、写真を撮ります。
一頭一頭の仕上がりを確認し、それを田口さんに送り、問題点や改善点を話し合いながら、飼料の配合内容や飼育日数、さらには母豚の改善や血統の入替えなどの積み重ねをしています。
デュロックのしゃぶしゃぶ 比内地鶏のコラーゲンスープとベストマッチ
黒豚のように飼育技術が確立されていないので、原種デュロックはこれからが楽しみな豚です。特に分厚くカットした骨付きのロースにすると、その魅力が一番わかります。脂がうまい!サシが入った肉の優しく美味しい味は、何度も食べたくなる味です。
大門商店
大門商店は秋田県秋田市に店舗を構える、歴史が浅く社員数40名の会社ですが、肉を通して「食卓の笑顔」作りに貢献したいと考えています。秋田の大自然の中で愛情を込めて大切に育てられた、厳選された鹿角短角牛や豚肉を、地元食肉流通公社から直接購入して清潔な社内カット工場で丁寧に加工し「1円でも安く!1gでも旨く!」をモットーに、新鮮で美味しく安心して食べられる精肉の加工・販売を行っており、業務用ブロック肉からご家庭用、ご贈答用の精肉を取扱っています。